Monday, January 30, 2012

Wordfastをふつうに…

Wordfastの使用法をいろいろ試してみているのだけど、やはり本来の翻訳メモリとして使ってみようということで、実際にやってみた。繰り返し表現が多い案件で試してみたので、後半からは頻繁にマッチして、なかなか面白かった。ひとつの案件については、表現が統一されている方がよいので、これまでも、既出表現を手動でコピペして書き換えたりしていた。なので、翻訳メモリで自動的に関連表現が拾えると楽だ。

ちょっと気になったのは、グロサリのこと。例えば、「携帯電話端末」と「携帯電話」というように一方が他方を含むような用語を登録した場合、同一センテンスに双方が出てくると、片方しか認識してくれないという現象があった。どちらか一方だけであれば、きちんと認識されるのだけど。。

まだちゃんと使いこなしていないので、どうにかする方法があるのかもしれない(そうであってほしい…笑)。仮にこれが仕様だとしたら、かなり問題だと思うのだけど…。

(やっぱり、標準的なTradosとかを試してみないとダメかも…?)

もっとも、翻訳メモリ機能を使わなくとも、WordfastのTranslate機能で、原文-原文ペア(一方が隠し文字)を作り、Wordの機能で、隠し文字以外を用語置換していけば、作業用の原文-原文ペア(他方が用語置換済み)ができる。これを使えば、画面上でチェックもしやすいし、対訳データも蓄積できる。この範囲なら、ライセンスを買わなくとも無料で使える。それから、エクセルとの連動も確認できた。特許の案件ではあまり関係ないけれど、他の分野で、繰り返し表現の多いエクセルファイルをもらったら、Wordfastでやることになると思う。

Tradosも最初の1年間だけなら安価で使えるらしいので、いずれ試してみたい。ただ、最近のプラットフォームは、対訳を左右に並べる方式らしいので、そのあたりが気になる。和文と英文は、同一文内の語句の配置がかなり離れたりするので、左右に分けるより、上下にしてもらったほうが、目で追いやすいと思うのだけど…。とはいっても、旧版には廉価版が設定されていないので、試すなら最新版ということになるだろう。

これまでやってきた「用語置換+並べ替え」というやり方で、訳抜けも減ったし、かなりスピードが上がった。でも、和英混在の奇妙なテキストを相手にするので、作業自体は、あまり気持ちの良いものではない。それに、気をつけないと、上辺だけの理解で帳尻を合わせる様な、奇妙な作文になってしまう気がする(私だけかもしれませんが…笑)。

原文もなく、OCRも取れないような案件で、昔のようにベタ打ちしていると、ペースは上がらないし、用語統一とかにも緊張するのだけど、作業自体は楽しい。やはり順に入力していくのが、「言葉」の作業として自然なのだと思う。効率を上げつつ、気持の良い作業ができないものか、今年は試行錯誤してみようと思う。

Monday, January 16, 2012

今年やりたいこと

西上原裕明『Wordで実践 やさしくて役に立つ「マクロ」事例集』
以前買ってそのままになっていたのを、無事発見(笑)

今は、同じ著者の新しい本が出ているらしい。




買い直すのもなんなので、手元にある古い方で勉強中。
サンプルを見ながら、小さなものをおそるおそる作っている。
手順は面倒だけど、なかなか面白い。

新年は、久しぶりに特許以外の技術文書を訳していて、先程やっと終わって納品した。特許の案件だと、フォーマットが決まっているので、翻訳だけに集中できるが、一般の案件は、Wordの機能もいろいろ使ってあって、上書き翻訳していくのも面倒。でも、こういうのをたまにやらないと、全く世の中のことがわからなくなるので、時々やることにしている。

自分にとってはWordは複雑すぎて、ちょっと嫌になってしまうのだけど、特に和英では、Wordを手放せなくなってきている。でも、日本語を書くときには、やはりテキストエディタが好きで、Wordを使う気がしない。結局、オートコレクトを使うかどうか、で分かれている感じ。

マクロを作ってみても、基本的なWordの仕組みを知らないことが、結構ハードルになっている。普通の実務翻訳をするなら、もっとWordに習熟しないといけないのだろう。デファクト・スタンダードには、なかなか逆らえないもので…。

とはいうものの、翻訳メモリは、いきなりTRADOSに投資する気もしなくて、Wordfast Classic を無料で試しているところ。Wordの世界で完結しているので、これを機に、Wordの仕組みをしっかり理解しておくのもよいかもしれない。自作マクロとの連携機能も、用意されているようだし。

Wordfastを試してみて、今のところ、翻訳メモリ機能をきちんと使うかどうかは、まだ決めかねているけれど、このソフトは、他の用途にも色々使えそうだ。

私の場合、現状では、SimplyTermsとかWordマクロや置換機能で、用語を一括置換して、それを並べ替える感じで翻訳しているのだけど、この方式でやるにも、Wordfastがツールとして使える。

例えば、Pandora's boxという設定画面に、
CopySourceWhenNoMatch
Propagate1
をセットして、 ToolsのTranslateというコマンドを実行すると、「原文フィールド(隠し文字)+訳文フィールド」という形式のバイリンガルファイル(っていうのかな?)に変換できる。これは標準的なWordfastの使い方ではないのだけど、自分の用途には便利。

こうしておけば、用語置換前の(読みやすい)原文を参照しながら、その直下のフィールドで、翻訳作業ができる。それに、この訳文フィールドには、用語置換済みの原文がコピーされているので、従来どおり、置換済みの用語を並べ替えながら翻訳ができる。それにチェックもしやすそう。

最初に使い方を考えていたときには、作業中に用語を置換したくなった場合、原文フィールドまで置換されてしまうので、困ると思った。でも、Wordの置換のオプションで、書式からフォント指定すれば、隠し文字(原文)を検索対象から外すことができることがわかったので、これでやればいい。

翻訳メモリ使用の是非はともかく、こうして作業しておけば、チェックも楽になりそう。次の案件が、ちょっと納期に余裕があるので、このやり方でやってみることにしようと思う。まだ、Wordnotsofastといった程度の使い方…。翻訳メモリ機能は、まだ試用段階で、実務にはもう少し後でやってみるつもり。とにかく、翻訳メモリ機能を使わないままでも、結果的にメモリデータが蓄積されていくわけだし(笑)

Sunday, January 15, 2012

英英辞典



磐崎弘貞『ここまでできる 続・英英辞典活用マニュアル』

図書館で手にとって読んでみると、これがなかなかよかった。「続」となっているが、これだけで普通に読める。

英文を読むときに、未知の単語を調べる目的で英英辞典を使うやり方を、「高級英和」と表現しているのが可笑しかった。それよりも、英英辞典を、コロケーションを拾うツールとして活用しようという話で、とても納得した。

それには、COBUILD系の辞書が適しているとのこと。普通の辞書と違って、文定義を採用しているので、完全な文のサンプルをすぐに取り出して、コロケーションを覚えやすい。

一応、手元にCollins Cobuild Advanced Dictionary of American Englishがあって、購入してしばらくはよく使っていたのだけど、「高級英和」的にやると…つまり、知りたい意味を調べるには、ちょっと説明が長い感じ。最近では、あまり使わなくなっていた。

その後、Longman Dictionary of Contemporary English with DVD-ROMを使うようになり、これは説明も簡潔でわかりやすく、「高級英和」的にも使いやすい。添付のデータを取り込んであるので、PC作業の際も、よく参照する。

で、今回、磐崎先生の本を読んで、COBUILDをまた使いたくなった。小さめのノートに、コロケーションを抜書きして覚えようと思う。


ちょっと関係ないが、読んでいて一番驚いたのは、p.166の一文。
If you agree with someone, you have the same opinion as them.
単数のsomeを複数のthemで受けている…!
 これは、単数代名詞で受けると、性の区別を併記しなければならないので、それを避けるための便法らしい。でも、辞書にも採用されていて、ちゃんとした表現なのだそうだ。実際の仕事には、ちょっと使う勇気がないが…。例えば、a userを、theyとかthemとかで受けたりしたら、単なる文法間違いとして訂正される気がする(笑)


それから、最後の参考文献のところで、LHLDについて「筆者の旅の友」と書いてあったのが印象に残った。


収録語数が少なく、小難しいものを読んでいるときには、ちょっと足りない感じだが、出先でコーヒーを飲みながら、ペーパーバックを読んだりするときに良い感じ。私もよく持ち歩いている。英語の先生が、このレベルのものを使っているというのが、ちょっと意外だった。でも、ここに書いてあることを、語義だけでなく、説明の表現も含めて身につければ、大変な英語力だろうなと思う。やはり、語彙に加えて、それに見合ったコロケーションに、意識を向けるべきなのだろう。

仕事で使う辞書は、PCにインストールしたものが中心だけど、なぜか携帯用の電子辞書というのがあまり好きではない。なので、外出にはLHLD。そのうち通読してみようかな…と思えるほどのサイズ。

今年は、机でCOBUILD、出先でLHLDと、紙の辞書をもっと捲るようにしようと思う。